2012/05/17

ブッダ・ブランドで始まったヒップホップブームはまだ続いていてよく聴いている。CDも10枚くらい買って自分の好みも見えてきた。ソウルやジャズに近いものがよい。いまのところロックっぽいもの、ギャングっぽいのは苦手。育ちが違いすぎるというか、圧迫感がありすぎて。ビースティー・ボーイズですらしんどい。

もういちどヒップホップを聴いてみようと思ったのは「文化系のためのヒップホップ入門」ではなくて、「音楽から解き放たれるために/原雅明」で引用されていたマックス・ローチによるこの一節だった。非欧米のワールドミュージックに魅せられた直後にヒップホップへ興味が向かったことってこういうことかもしれない。
ヒップホップに怯えている人びとは、リズムのためにリズムを聴いているのだ。ヒップホップは“サウンド”の世界に生きている。“音楽”の世界じゃない。だからとても革新的なのだ。われわれが黒人としていつも行なっているのは、白人が考えているよりももっと大きなサウンドの世界があることを示すことだ。狭い西洋の限定された音楽から外れたところに、たくさんの領域がある。ヒップホップもその一つだ。― マックス・ローチ(ファブ・ファイヴ・フレディとのインタビュー)

ああ、メロディーを愛するわたしはヒップホップどころか、リズムにすら怯えていたものだった。

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