2010/06/28

東京では3人と初対面を果たす予定をしていた。最後の人はTwitter界の大物、矢崎ビス子先生である。彼女はわたしのTLで最狂といっていい。はじめて名前を知ったのは1年くらい前かな。血を吐きながら白目で暴言を吐きつつも理性は失ってはいないという類まれな人。

彼女とは4時に渋谷で待ち合わせたのだが、新宿からの電車を2度も間違い1時間も遅刻してしまった(すまん)。でも矢崎ビス子先生は終始穏やかだった。そしてリアルの矢崎ビス子先生は、びっくりするくらい普通の女の子だった。「人は見かけによらない」とはまさにこのことだな。…ゴク。と胸に刻みつつ、「しかし目の前の彼女は本当に矢崎ビス子なのか?」と、会話の合間に疑いの目を向けてしまうわたしと「そんな目でみるんじゃねえよ、言いたいことはわかるけどさ(苦笑)」という無言のやりとりが面白かった。WIREDCAFEでお茶をしたあとは、ディスクユニオンとまんだらけをひやかしたり、プリクラを撮ったりして遊んだ。気づくと帰りの電車の時間が迫っていたが、矢崎ビス子先生がすばやく携帯で最短ルートを調べてくれたので助かった。ありがとう。わたしはその画像を写真に収め、電車を乗り継いで走りまわってなんとか最終の新幹線に乗車。本日2度目の滝汗をかきつつ、これで東京旅行は無事終了。
東京のまんだらけには一般書籍も置いている。という情報を得たので、中野にあるまんだらけへ向かう。駅を降りてすぐの商店街を歩き中野ブロードウェイに入るとそこはオタクパラダイス。ありとあらゆるものがあるわあるわ。目当ての書籍コーナーには希少な写真集もたくさんありため息をつく。決定的に欲しくなるようなものはなかったのが救いであった。本棚をじっくりみて買ったのはそれほど珍しくはないもの。「僕の読書感想文/近田春夫」と「おいしいつくりおき/渡辺有子」の2冊。料理本の奥付を見るとデザインは茂木隆行だった。音楽好きな人なら、モンドミュージックのアートディレクション・デザインの人か!と思うだろう。あの本はグラフィックも中身も最高ですね。

2010/06/27

お台場の人工的な砂浜で友人夫妻と日が暮れるまで喋っていた。長く険しく曲がりくねった道について。乱反射する感情。奇跡的な誤解。涙あり笑いありの巨大長編。

今晩は船橋の新築マンションに泊めてもらう。なにもかもが超快適な部屋。でかいテレビでドイツ VS イングランド戦を観た。
記号としての東京にも触れたい。というお上りさんな気持ちを満たすためにお台場へいってみたら、神聖おのぼりさんと子供しかいなかった。
ホテルをチェックアウトしたあとは歌舞伎町を歩き、ファーストフードで朝食を済ませ、新宿のディスクユニオン買取センターへ。ここは音楽関連の中古書籍も豊富なのがうれしい。新品で買うつもりだった「音楽から解き放たれるために/原雅明」を見つけたので速攻で買う。「電子書籍の衝撃/佐々木俊尚」で音楽のクラウド化を説明する際に引用されていた本でもある。「音楽とことば あの人はどうやって歌詞をかいているのか」はまた今度。それからレコードも数枚。
  • AUGSTIN PEREYRA LUCENA / ST 1STアルバムの正規リイシュー。今年の来日ライブ前に探していて見つからなかったのがようやく見つかった。ギターを打楽器のように扱うイントロから始まる例のビリンバウも収録
  • 山本邦山/銀界 メンバーは菊地雅章、ゲイリー・ピーコック、村上寛。和ジャズの人気盤ということもあるけど、「竜安寺の石庭」という曲がはいっているからという地元愛で逆輸入。
  • ROGER RODIER / UPON VELVEATUR 男か女かよく分からない顔と声。いわゆるドリーミーアシッドフォーク。ジャケットの裏には FRENCH-CANADIAN という表記がある。英SUNBEAM
さらに安いレコードを数点。合計金額が5000円以上になったので、ロック館で買った荷物も一緒にまとめて送ってもらう。

JポップのコーナーではPerfumeのGAME(初回盤)が5000円になっていた。マカロニ/ baby cruising love のシングルは1800円の値をつけていた。ブレイク後の作品だし、熱心な人なら余裕で手に入れているはずなのにこういう値段がついているということは、いまだに新たなファンを獲得し続けているということか。

2010/06/26

渋谷のHMVで @Elis_ragiNa @analogpants と初対面を果たす。立ち飲み屋で軽くしゃべった後、エルメート・パスコアルのライブ会場(プレジャー プレジャー)で @fu3_ とも合流。
会場のステージは密林をイメージさせる飾りがなされていて怪しい雰囲気になっていた。客層はなんとも掴み難いが熱狂的なファンばかりなのだろう。エルメートが煽ったときのレスポンスもよかった。バンドが演奏をはじめるとエルメートはよたよた歩きメンバーの側で細かく指示を飛ばす。それは菊地成孔がペペトルメントアスカラールのライブでやるような洗練された手つきによるものではなく、ハプニングの連続のような誰にも先が読めない即興演奏だった。ただ、そのプログレッシブな演奏は自分が好きなエルメートとは違うもので、正直にいえば終始ポカーンとしていた。隣に座っていた女性が彼に「わたし、いま気づいたんだけど、エルメート・パスコアルとエグベルト・ジスモンチを勘違いしてた!」と言っていたのが一番印象に残っている。
ライブのあとは4人で食事。内装は洒落ているが特に美味しくはない沖縄料理の店でべらべらしゃべったあとは、めちゃくちゃわかりにくい場所にある bar bossa へ。店主はブラジルの音楽に詳しく、サイト上でのレビューはなんどか読んだことがあった。
薄暗い店内にはいると、われわれは入り口のそばの壁で隔てられたスペースに通されたが、音楽は聞こえないし内装も見ない、間接照明だけがお互いの顔を照らし出すという男4人の集団にはチトきついシチュエーションだった上に、飲み物のメニューは見慣れないものばかりで初めて喫茶店に訪れた中学生のように戸惑ったが、そんなか @analogpants 爺さんだけはマイペースで「あのー、イッキにグワッとくる酒はどれですかね?」と、白木屋にでもいるような調子で尋ねだした。お店の方はそんな質問にも丁寧に応えてらして好感を持つ。4人の飲み物がそろったあとは、誰かが「ちょ、ちょとそれ飲んでみたい」と言い出し、ホテルのランチにたむろするおばはん連中のようにみんなで回し飲みをした。汗かきの @fu3_ はハンカチでぬぐっても汗が止まらない様子でシャツを脱ぎだし、@Elis_ragiNa は「まあ僕は根がオシャレだから」と意図がわからない発言を繰り返し、僕も「もはや人間関係もクラウド化してるよな、ここにいる俺達はエイリアスみたいなもんだ」と、飛ばしまくった。結局は全員好き放題だった訳だけど。
中島ノブユキもよく来るらしいね。と話していたら、ちょうどご本人がこられてびっくりした。
よそよりも少し安いので選んだ新宿のビジネスホテルはさんざんだった。プレハブのような壁面、薄汚れた天井、化粧板がはがれたベッド、カプセルホテルのような臭い、目に付く場所に置かれた消臭剤。もちろん風呂とトイレは共同。これからはホテル代をけちらない!と固く決意した。外からはまともに見えるっていうのがまたタチが悪い。
ちょっと見えづらいけど、交番のとなりにソープランドがあるなんてすごいなあっていう話です。@新宿。
新宿でレコードを買ったあとは高円寺へむかい、アーケード街から少し歩いたところにある定食屋で昼食をとった。久住昌之・谷口ジロー『孤独のグルメ』にでてきそうな、地元の中高年が集うお店。「子持ちカレイの煮付け定食」を注文したところ売り切れていたのでお任せすると、カジキマグロの焼きもの定食がでてきたのだが、これがおいしい!。味噌汁もさつま揚げもお漬物も最高。満足して店をでたあとは、古着屋を5件くらいまわり、黒地にオレンジのプリントTシャツと、ナイキのエアモックを買った。この靴は95年くらいに流行ったもの。オリジナルではなくその後の復刻版らしいが、そちらのほうが強度があるとお店のにいちゃんは言っていた。なんにせよ懐かしすぎる。価格は5000円。次に立ち寄った古着屋ではやけに喋りかけてくる女性店員がいて「え、京都からこられたんですか? わたしモーモールルギャバンが好きです。ユキちゃんって曲があるんですけど、わたしユキっていうです!」と謎のアピールを受けた。どうしたらいいんだ。
東京へはドリーム&ひかりで向かった。夜行バスと新幹線のセットで1.9万円。このプランを利用するのは3度目か。バスは疲れるし料金だってそれほど安くもないけれど、好きに使える時間のことを考えると魅力がある。今回は少しでも楽な格好でとパジャマみたいな格好で乗り込んだが、やはり熟睡はできない。八重洲についたときにはもう身体がだるくなっていた。駅のトイレで汗をかいたTシャツは捨て、アロハシャツに着替えて気分を変える。昨日のドミューンに出演していたエルメートパスコアルは赤いアロハシャツを着ていたので。

新宿のビジネスホテルに荷物を預け、ディスクユニオンに向かう。まずはブラジル館。
  • evinha / st ガールズポップ。リンドルフォ・ガヤの編曲。ムジカロコムンド。
  • eva 2001 / st ガールズポップ。マルコスヴァーリのカヴァーとか。またしてもムジカロコムンド
  • カエターノ・ヴェローゾ / マイス・カエターノ アルバム未収のレアトラック集
お店にはエリカワさんがいた。「このあいだノートランクスでのustみてましたよ」と声をかけようかと思ったがなぜかできず。中古品10%オフの特典と、5000円以上購入で送料無料キャンペーンをフルに活用し手ぶらで店を出る。ジャズ館は見学のみ。プレミアCDのコーナーでは10万を超えるCDがあって驚く。ロック館ではビーチボーイズのゲットアラウンドがノイズ混じりのモノラルでなっていた。その影響かビーチボーイズ関係をいくつか。
  • BRIAN WILSON / THAT LUCKY OLD SUN 輸入盤に日本語ライナーがついたブライアンの最新LP(2008)。ペットサウンズ、スマイルと似たところがありつつも、印象としては明るくポップなアルバム。ヴァン・ダイク・パークスも参加。
  • BEACH BOYS / SURF'S UP 2 in 1 のCDで持っていたけど安かったので
  • ポール・ウィリアムス / アウトローブルース ダストカバー付き初版。ブライアンの特集も有
  • RICK RUSKIN / THE SIX STRING CONSPIRACY 1曲目はgood vibration。ジョン・フェイフィの影響はうけつつも、ほのぼのしたギターソロアルバム。タコマのレコード
  • CHRIS MONTEZ / LET'S DANCE (7') クリス・モンテスがリーゼントだった頃のシングル。芸風の模索期。おぼっちゃんがロックしようとしてる感じが面白い。盤質はボロボロ。100円
ロック館のみ店内のスタッフがぎこちないアナウンスを繰り返しているけれど、あれは伝統なのか?。他店と比べて熱いものがある。あとマスクを着けてる人も多い。ロックのレコードは特にホコリっぽいのか?

2010/06/25

派手な夕焼けだったので、携帯のカメラで撮ってみた。iPhotoに読み込んで一眼レフの画質とみくらべると面白い。超広角による歪だけは修正した。

深夜に行われていたワールドカップ(日本×デンマーク)は日本の勝利で決勝トーナメント進出。リアルタイムで観戦するほどの興味はなかったけれど、勝ったら勝ったで嬉しくなる。8年前のワールドカップで日本が初めて決勝トーナメントに進出したときは突如乱立したサッカーパブで観戦していたことを思い出す。トルコに1-0で負けた試合。一緒に観ていた友達はあれから結婚してドイツにいった。あのとき自分は何をしていただろう。たしか何もしていなかったような。2002年だったらそうだ。

今晩から月曜日まで東京。土曜の夜は渋谷で Hermeto Pascoal のライブを観る。Twitterで知り合った人たちや友人と会うのも楽しみ。

2010/06/19

ジュンク堂四条店で行われた、佐々木俊尚「電子書籍の衝撃」のトークイベントにいく。佐々木さんの印象は孫正義との対談「光の道」をustで観た印象とかわらない。きょうは著作のおさらいという感じで特に新しい発見はなかったけれど、「書店にはモジャモジャ頭の人の本で溢れている」と、暗に茂木健一郎のことを示すジャブが面白かった。勝間和代のことはいい例えが見つからなかったようで、「まあ勝間和代さんですね」と言っていた。
お気に入りの古本屋として、中目黒のcowbooksを挙げていたのも印象的。実は音楽とかサブカルとか好きな人なんだなと思わせる。昨日のツイートでは「菊地成孔の京マチ子の夜を聴いている」だとか、「ファンク大好き」というのも見かけたし。あれはゲイリー・シャイダーの訃報にからめた発言なのかな。

2010/06/18

大阪国際会議場 グランキューブ大阪で小沢健二のライブを観る。(中略)。よかったです。

2010/06/17

昼過ぎから外出。京都市地下鉄、阪急電車、御堂筋線をのりつぎ淀屋橋へ。夕方、土佐堀で用事をすます。このあたりは馴染みのない土地だと思っていたけれど、芝川ビルを見つけて、ああこのビルで秋田道夫さんの話をききに来たことがあったなと思う。calobooksも近い。チェコスロバキアのポスター集「Flashback」を買ったのはここだ。土地勘をつかみたかったので帰りは梅田まで歩く。土佐堀通りを歩き、淀屋橋を渡り、大阪市役所の南側「みおつくしプロムナード」を通りぬけ、中央公会堂にたどり着く。ここで菊地成孔とUAのライブを観たのはもう4年も前のことか。cure jazz。このあいだKBSホールで観たペペトルメントアスカラールも最高だった。バラ園はレンガの庭と深い緑がいい雰囲気でバラが咲いていなくても何か観た気になる。北に曲がり南森町から扇町へ。ここまでくるとはっきりと位置がわかるようになる。風俗店とラブホテルが並ぶエリアではデリヘル嬢が携帯電話を握って喋っていた。平日の夕方だって忙しいのだ。大阪の駅の近くでなにか食べて帰ろうかと思ったけれど、胃の調子がよくないのでそのまま帰宅。白ネギをたくさんいれたうどんを作って軽くすます。

2010/06/16

いま時間があるので、部屋にある荷物の整理をしている。買っただけで聴いてないレコード、読んでない本、もういらなくなったものを大放出。レコードは200枚くらい減って3マス空いた。あと21マス。どこまで減らせるだろうか。もう駄盤を売るというよりは、自分は好きになれなかった名盤を売るというかんじ。ディスクガイドなども手放す。サバービアもムジカロコムンドも英国フォーク・ロックの迷宮もなくていい。モンドミュージックやマーシャルマクルーハン広告代理店のような思想書めいたものは残しておく。いまはTwitter上にいる音楽好きの人たちから受ける影響が一番大きいかな。佐々木俊尚がいっていた「マイクロインフルエンサー」が周りにたくさんいるのだ。ヤフーオークションにも細々と出品。ブラジルのサントラCDは8000円にまで跳ね上がって驚いた。商品はメール便で発送。近所のコンビニの店員は送料計算が適当なので、ときどき送料で儲かってしまう。

2010/06/15

ジムの更衣室でフンドシをはいている人をはじめて見かけた。70歳くらいのじいさん。生まれてからずっとフンドシ一筋なんだろうな。わたくしはブリーフ、トランクス、ボクサーパンツと変遷をたどっておりますが、あれってどういう装着感なんだろう。いちどクウネルで特集されていることもあったっけ。洗濯の乾きはよさそうである。

2010/06/13

色の浅いブルージーンズが欲しくて古着屋で買った。501のレッドライン。

2010/06/11

このあたりには「猿」と「猿のようなやつ」しかいない。

2010/06/10

渡月橋からさらに山の奥へ。大悲閣へ向かう途中。人の気配はなく野生の猿だけがうろうろしているような場所。廃墟のような屋台も怖い。ひとりで散策している女の人と出会ったが、彼女はいったいなにをしていたのだろう。気になってジロジロみていたらファインダー越しに目が合った。どき。

2010/06/08

京都 嵐山 渡月橋






THE GOLDEN PAVILION・ROKUON-JI TEMPLE

金閣寺では伊藤若冲の特別公開にも立ち寄った。原画をみるのは初めて。「あの鶏は誰かのために描いたものではなく、ひたすら自分の興味のまま描いたもの。絵師ではなく芸術家だった」という係員の説明は興味深かった。ランチはエポケカフェへ。お店では中島ノブユキのエテパルマがなっていた。

大徳寺と船岡山を歩いたあと、はしもと珈琲に立ち寄った。ここは原田治がブログで言及していたことがきっかけで気になっていた珈琲店。写真のとおり庶民的な街の珈琲店で、まさかイノダコーヒーを引退した猪田彰郎が個人的に焙煎だけしている「AKIOブレンド」を販売しているなどとは言われないとわからないだろう。店主は猪田さんの弟子にあたる方だそうです。店内ではむらさきのブレンドを飲み、自宅用に北大路ブレンドを200g買ってかえった。値段も手頃でよい。100g 300円くらい。こんどはAKIOブレンドを買おうと思う。

はしもと珈琲
京都府京都市北区紫野西野町 31-1 北大路今宮神社鳥居前
営業時間 朝9:00〜夕 6:00 定休日 無し  
電話:07-494-2560 ・ fax:075-494-2561

原田治ノートより
珈琲
猪田彰郎さんのブレンド・コーヒ

2010/06/04

気になっていた「てんぷうきんげんしゅう」を調べてみると、中村天風という人がヒットした。画像をみると、ひと世代前の爺さんである。amazonによると、東郷平八郎、原敬、松下幸之助など時代のリーダーたちが心服したその類まれな成功哲学を分かりやすく面白く伝え、世に天風ブームを巻き起こした「成功開眼の書」 とある。彼女は経営学部の学生だったのだろうか。豊富なタイトルをさらにみていくと、元祖自己啓発 というべき強力なタイトルが並んでいた。おもわずブックオフで100円でころがっている様を連想してしまうが、プレミアがついている本も多く、「心に成功の炎を」なんかは8000円以上している。「いつまでも若々しく生きる」「盛大な人生」「成功の実現」も高値安定。自己啓発にもレア本があったのだ。コピーをとって書き写していた理由がわかった。

夕方、モールでサンセベリアが30%オフになっていたので買う。重い鉢だったので自転車は置いたままにし、歩いて持ち帰った。この植物は乾燥気味の土をこのむので、水やりは2週間に一度でよい。冬場は水をやってはいけない。と説明をうける。

2010/06/01

京都から神戸へ、大阪へと連日阪急電車にゆられる。車内では音楽をききながら過ごすことが多いけれど、続くとさすがに耳がつかれてしまう。ただ物思いに耽っていた。周りを見渡すと、いちばん多いのは携帯でメールをしている人だろうか。平日の昼すぎのぼんやりした時間であったが、長岡天神から高槻市へ向かう途中、電車のクラクションが二度なり急ブレーキがかったときには緊張が走った。人身事故ではなく、踏切で無謀な横断のためのブレーキだったので、空気はまたゆるみはじめたが、次の駅で若くてかわいい娘がとなりの席に座ったので自分だけは落ち着かなくなる。ピッチの細いボーダーのTシャツ。淡いデニムのミニスカオーバーオール。髪はセミロング。生足。白い肌。彼女はなにやら熱心に携帯で入力をしていた。窓ガラス越しに様子をうかがうと、コピーの紙切れを書き写しているようだった。いったい何を?ちょっと気になってしまう行動だったので、彼女が眠りはじめたのを機に、思い切って左をむいて紙切れを盗み見してみると「天風金言集」とある。なんだそれは。名言を書き写す女。いったいどんな?。それ以上みるわけにもいかず、視線を窓側にもどし携帯にメモをとる。「てんぷうきんげんしゅう」。それはあいだみつを的なものか?大川隆法的なものか?興味が尽きない。彼女は十三で下車した。

終点の梅田到着後、目的地の堂島まで歩いて向かう。電通あたりを歩いて懐かしいと感じたのは、学生のころ堂島DDDギャラリーによく通っていたから(いまは南堀江に移転している)。ギャラリーの跡地はファミリーマートになっていた。用事は2時間ですんだ。